腰痛
腰痛あるいは坐骨神経痛を訴えて来院する患者さんは非常に多いです。
腰痛や坐骨神経痛は単なる症状名にすぎません。その為、腰痛や坐骨神経痛に対してのみの対症療法的治療を行うことで満足せず、痛みがどのように発生するに至ったかの原因を捉えることが大切です。
腰痛や坐骨神経痛の原因は様々ですが
1、全身性の疾患の一症状として起こる場合
内臓諸器官の疾患による反射性のもの
背中、腰の局所的な疾患によるものがあります
2、全身性の疾患が腰痛を引き起こすものとしては糖尿病、更年期の脂肪過多症、アルコールやニコチンによる慢性中毒、急性感染症、神経衰弱やヒステリーなどによるものもあります。
3、内臓諸器官の疾患による反射性の腰痛とは
腎臓、尿管結石、胃・十二指腸潰瘍、胆石症、子宮後屈、遊走腎などの疾患により内臓の神経が刺激されて腰痛が起こるものがあります。
4、背中、腰の局所性疾患というのが
よく言われている ぎっくり腰や椎間板ヘルニア、筋筋膜性腰痛、脊椎分離すべり症、脊柱管狭窄症、円背など腰や背中の筋肉や関節周りに原因があるとされる腰痛です。
特に注意が必要な腰痛
腰痛診察ガイドライン2012では
・悪性腫瘍の脊椎転移
・化膿性椎間板炎、脊椎カリエスなどの感染症
・圧迫骨折などの背骨の外傷、骨折はぎっくり腰などと区別が必要です。
腰痛の具体的なリハビリテーションとしては
生活指導、薬物療法、物理療法、牽引療法、装具療法、運動療法などがあります。
よく言われる腰痛の時は安静にしておくということは激しい痛みを伴う急性腰痛以外には当てはまりません。
姿勢・運動が重要
運動は、長引く腰痛には特に効果があると科学的に証明されています。腰痛に対する運動はストレッチや体幹の筋力をつけるといったものがあります。